さくら






この恋は、いつか終わりが来るんだろう。
そして、その終わりは、突然、やってくるんだろう。

あんたに逢うまで、知らなかったんだ。
いつか失うと、わかっていても、止められない想いがあるんだなんて。

許されないと、わかってるのにね。
傷つく人がいると、知っているのにね。

それでも、幸せだから。
何も言わずに、抱きしめていて。

ほら、桜の花びらが散るよ。
ほんの短い間、夢のように咲き誇って。
潔く、風に舞うよ。

それで、いいんだ。
綺麗に咲いた分だけ、悲しい気がするだけ。
夢の時間が、短すぎるから、切ない気がするだけ。
十分に咲き誇ったなら、それだけで幸せ。

強い風が吹いて、いつか、その日が来たなら。
潔く、散ろう。
ふたりで、風に舞おう。

夢を見たまま、眠りに就くんだ。
大丈夫、ずっと、傍にいるから。
だから、なにも怖くなんか、ないよね。

罪を贖う日を、待ち続けながら。
おれたちは、今日という日を咲いている、
さくら…


07/04/19了

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またしても、少し時季をはずして桜ネタ。
同じようなネタを、何度も弄繰り回してスミマセン(汗

07/04/19UP
−新月−


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